[ブログ] 楽譜de散歩
2026.01.16 創作秘話・作家の思い

ボクの五線紙とペン 西澤 健治(CARS幹事/作曲家・ピアニスト)

【執筆者】西澤 健治(CARS幹事/作曲家・ピアニスト)

ボクが音楽大学の大学院を出て、まだ駆け出しの頃、深夜枠のTVドラマの音楽(業界でいう劇伴:劇場用伴奏音楽の略)を書いていた時期があった。台本が上がり、キャスティングが決まり、最終段階で音楽の依頼がくるわけで、例えば週のはじめに作曲依頼があり、週末にはレコーディング、なんてことは当たり前。ディレクターさんから「今回はM60です!」と。。。。。つまりドラマのシーンに合わせて、15秒くらいの短いものから4〜5分のものまでバラエティー溢れる60曲を作曲することになる。

さて、ここからが時間との勝負!当然ボクとしては一刻を争う時間との闘い。悩んでいる暇はない。勢いにのって一気に書く。

五線紙に定規を使って縦線を引く時間も惜しい。そんな理由で、この頃から自分用にカスタマイズした五線紙(当然縦線も引いてある)を、東京にある松本楽譜にオーダーして使うこととなった。紙の色は白、五線の色は緑。緑は目に優しい!?かどうかは定かではないが、音符は黒色なので、五線と音符や休符の色分けをすることによって、同色よりはっきりとして誰が見てもわかりやすくなる。またペンも当時はシャープペンシルを使っていたが、芯を出すために頻繁にノックするので親指が痛くなってしまう。アナログ的な発想ではあるが、鉛筆を2ダース(当時で言うオトナ買い?)購入して24本まとめて削って机の上に並べて置く。HBとBをその時に気分で使い分けていたように思う。大差はないのに微妙な違いがボクにとっては大きかった。

今となってはそんな若き日がとても懐かしい。作曲は“自分を信じて閃きに頼るしかない”ことを学んだ。きっとボクの作曲家としてのスタートはこの頃だったようにも思う。

最近、旅先や仕事の移動中に何かいいメモ用の五線紙がないかと、ヘミングウェイやゴッホも愛用していた(諸説は色々あるようだが・・・)というMOLESKINE/モレスキンなどいろいろと試してみたが、なかなか自分の相棒になるモノが見つからなかったので、オリジナルの“創作スケッチ用の五線紙”をオーダーしてみた。

外出時に持ち歩いたり、自宅の部屋の色々な場所に置いたりしている。

思いついた時にさっと書けるのも便利だし、なんだか毎日がワクワクする。

また、思い浮かんだメロディーを心地良い音で奏でてくれるWurlitzer/ウーリッツァー200Aというお気に入りの愛用楽器もリビングに同居しているのが嬉しい。

新しい五線紙のおかげでモチベーションが上がる。

こうした日常のちょっとしたことから閃いて創作したピアノ小品を“Blog Musicシリーズ”として新作を書きはじめた。15曲ほど新曲できたので、只今ネットにて楽譜販売中。
いずれ音源の配信もしてみようと思う!

Blog Musicとはインターネット上で日記を書くように、日常のちょっとした閃きで創作した新しい音楽ジャンルです。これから西澤のオリジナル曲の音源配信や楽譜の紹介をしていこうと思っております
『Blog Music不思議なパズル』、『Blog Music 山小屋から見た風景』、『Blog Music 海辺の風』、『Blog Musicフィヨルドブルー』、『Blog Music窓辺で過ごした時間』、『Blog Musicあの日ボクは!』etc…

(「Blog Music」は西澤健治の商標登録です。(登録第6736079))