[ブログ] 楽譜de散歩
2012.05.25 創作秘話・作家の思い

「言葉の読み書き」と「楽譜の読み書き」 上 明子(CARS幹事/作曲家)

【執筆者】上 明子(CARS幹事/作曲家)

末吉先生がCARSのブログに書いていらっしゃる「言葉の読み書き」から「楽譜の読み書き」について、「そうです!そうです!」と納得する事ばかりで、嬉しくなってしまいます。

私自身、パソコンが苦手なので、コンピューターで楽譜を書くなどという技を持ち合わせていません。出来ないから言うのではありませんが、手書きで音を書かなくて、どうして作曲って言えるのかなあ・・といつも思っていました。

人それぞれですから、どうでも良いって言えばそれまでですが、明らかにコンピューターで安易に作曲した作品と、きちんと譜面を書いて作曲した作品では違いがかなりはっきり分かる事があると感じています。きちんと一音、一音感じて書いているのかなあ・・・と。

それは文字の世界でも同じ事を感じます。長年読み続けて来た作家が、ある時点から手書きからパソコンに変わったのでは?・・・と思う事がしばしばあります。妙に文章が流れていってしまい、気持ちが入る余裕も無く頭の中を通過して行ってしまう。初期の作品の方が味があったような・・・。

楽譜を書く事は、作曲を勉強する人だけでなく、音楽を勉強する上で必要条件と思います。書けなければ、きちんと読めないのでは・・・?と思います。読めなくて、どうして演奏が出来るの?という事に繋がります。

ここまで書きながら、ふと気がついた事があります。今書いているブログはパソコンで書いています。パソコンで書くから、ある意味書き易いのでは?と思うのです。何故?って、かなり前から漢字は読めるけどパッと書けない・・・と思い始めた頃がありました。手書きだと、辞書片手にしか文章や手紙が書けないくらい漢字に自信が無くなっている事に気がつきました。

それは困ったと、4年程前から朝日新聞の天声人語を書き写す事を始めました。今年の2月頃に、どうしても時間が取れずに一時中止せざるを得なくなり、今日に至っています。

このブログをきっかけに、天声人語の書き写しと、バッハのインヴェンションの書き写しを再開し、脳みそ活性化を促し五線紙に向かいたいと改めて思いました。

年を重ねた人だけでなく、若い方々にも、「言葉の読み書き」「楽譜の読み書き」を、面倒でも是非して欲しいと、心から思いました。