[ブログ] 楽譜de散歩
2012.10.25 音楽について

BGMと病院 上 明子(CARS幹事/作曲家)

【執筆者】上 明子(CARS幹事/作曲家)

音楽って、多くの方々が毎日の生活に潤いを与えたり、癒しになったりと、生活必需品になっていることが多いかと思います。

今年、ちょっとしたことから半月程入院を経験いたしました。入院三日目くらいでしたか、まだ頭が朦朧とする中、病棟の廊下からヴァイオリンとピアノでの演奏の「愛の挨拶」が、テスト放送って感じで聴こえて来ました。な~んか嫌な感じだなと思い、ナースコールで看護師さんに来ていただき、「もしかして、BGMを入れるのですか?」「そのようですね」「申し訳ないんだけど、BGMはとっても苦手だから止めていただけるように、お願い出来ますか?」「言ってみます」と言う訳で、中止してくださいました。

が、翌日また同じ繰り返しがありました。再びナースコール。「昨日お願いして止めていただける事になったはずなんですが・・・」「そうなんですか?」(看護師さんは毎日代わります)再びBGMが苦手なことをお話しして、尚かつ今度は逆に質問をしました。「病室内のテレビ、ラジオはイヤホーンで聴かなければいけないのに、BGMを流すのって、矛盾してませんか?」と。その看護師さん「そうですよね!合点だ~!」と言って飛び出して行きました。そして「取りやめました。器材も撤去して来ました」と言って下さった時は、これで安心して休めると思いました。

病院の待合室にはほとんどと言っていいくらいBGMが流れています。もちろん待合室は人の動きもあるし、し~んとしている中の音楽ではないので、病室ほどには気になりませんが、本当に必要なのかなといつも思うのは、私だけなのかなあと時々思います。患者さんのためではなくて、もしかしたら、そこで働く方々の為なのかな?と思ったり。

音を創り出すのが仕事の私としては、むやみに音楽の垂れ流しは嫌いだ!とは言えません。が、聴きたいと思っている人が、聴きたい時に、人に迷惑にならずに音楽を聴く・・・。音楽ってそのようなものでありたいと思っています。