[ブログ] 楽譜de散歩
2013.01.25 音楽について

音楽の持つ力 関 孝一(CARS監査役/日本音楽作家団体協議会 事務局長)

【執筆者】関 孝一(CARS監査役/日本音楽作家団体協議会 事務局長)

2012年7月に就任しましたCARS監査役の関と申します。日本音楽作家団体協議会(FCA)の事務局を務めていますので、どうぞよろしくお願いします。

何年も前の話ですが、夏休みを利用して沖縄の離島(先島諸島の一つ)に旅行に出かけました。昼間は青い海でシュノーケルや素潜りで貝を採ったりして遊び、夜は知人の紹介で行った、島で唯一、夏の時期だけオープンする海人の家の庭を利用して作ったビアガーデンで、近くの海で採れた新鮮な魚や貝と、東京では考えられない程に光輝く無数の星をつまみに、ビールや泡盛を飽きるほど飲む機会に恵まれました。もちろん島のホテルに泊まりに来ている本土の観光客もいましたが、そこに集まっている客の多くは、子供を含む近所の老若男女でした。現地の開放的な雰囲気と酒の勢いも手伝い、時間を忘れて地元の人たちと楽しく話を交わしていると、いつの間にか三線の音が聴こえてきたのでした。そして何よりも驚いたことには、お年寄りが弾いた後、交代して小学生の男の子が三線を弾き始め、その演奏に合わせて多くの地元の人達が楽しそうに踊っているのです。

スペインでは子供の時からフラメンコに合せて自然に踊る人が多くいることは聞いたことはあったものの、日本でも音楽が自然と生活に溶け込んでいる地域があることをこの時初めて知ることができたのです。親から子へ、そして孫へと伝われていく、音楽文化が地域にしっかりと根付いている素晴らしさを感じることができたと同時に、音楽が持っている力を改めて感じたひと時でした。

この大切な音楽を守り、育てていくためにも私たち一人ひとりが出来ること、例えば、違法配信からの私的ダウンロードを行わない、楽譜をコピーして使用する前に、問題がないかどうかJASRAC等に相談するなどの必要性・重要性をアピールしながら、著作権という権利について一人でも多くの人に理解していただき、音楽文化を衰退させることがないように努めていければと願っています。