[ブログ] 楽譜de散歩
2024.12.05 随想徒然

2024年スポーツTV観戦記  島 茂雄(CARS幹事/日本楽譜出版協会理事)

【執筆者】島 茂雄(CARS幹事/日本楽譜出版協会 理事)

私の年始のTVスポーツ観戦は、1月2日~3日の箱根駅伝から始まります。
 ご存じ関東圏の大学対抗の駅伝大会です。前半の往路では、第2区のTOP争いで先に出た大学がリードをし始め、第5区の箱根の山登りでは、山の神を拝する大学が制するかが、前半の難所でありさらに順位変動が起きます。2日目の復路は、往路で時間を稼いだTOPチームが1位を維持できるかと各チームが襷をつなぐことができるかが、注目の焦点で、お正月のお節料理もそこそこに、TV観戦に見入ってしまいます。まる2日間約12時間あまり中継を見てしまいます。正月の駅伝が終わると競馬中継の金杯を見て1年の競馬観戦がスタートします。

 正月第2週からは、大相撲が始まります。一昨年の夏、大相撲巡業で船橋場所を家族で観戦しました。生で大相撲を観戦するのは、初めてでした。当時のバスケの千葉ジェッツの本拠地である船橋アリーナでの土俵回りに身近で大きな力士を目の前で拝顔しました。我が家の相撲女子が宇良や翔猿、遠藤のファンなので身近で見て、喜んでいました。それ以来、我が家では、大相撲の期間中は、大相撲観戦の毎日です。昨今は、横綱が照ノ富士ただ一人で休場の間に優勝という変則でちょっと心寂しい場所が続きます。早く新横綱の登場が待たれるところですが、大関陣が意外と小姓の番付下の力士に負けてしまう相撲が多く、まだ、横綱を目指せる大関が登場しません。場所が混戦するのは、ファンにとってはうれしいのですが、力強い大関同士の戦いが見られていないのが少し残念ですが、新大関に期待したいところです。

 本格的に競馬観戦するのは、2月のGIスタートの「フェブラリーステークス」からです。競馬観戦だけでは面白くないので、少額ですがGIレースに限ってネットで馬券も購入して楽しんでいます。小生が競馬場で馬券を買って初めて勝利したのは、1993年ごろ小生の家の近くある中山競馬場で年末の有馬記念での復活レースで人気薄だったトウカイテイオーの馬券を取って以来です。その後、人気馬となったナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、ゴールドシップ、ジェンティルドンナ、キタサンブラック等の名馬を観戦してきました。3月になると中山競馬場で桜花賞、皐月賞が桜咲く競馬場で開催されます。
 小生が幼稚園児のころ中山競馬場の馬場の芝生の上で、通園していた幼稚園が競馬場の桜並木の写生をしに遠足にいったのを覚えています。また、中山競馬場は、立ち見スタンドと芝レースコースが近く、ゴール寸前の競走馬が駆け抜ける迫力は、感動ものです。TV観戦では、味わえない迫力です。春の風で競馬場の桜が散る!馬券も散る!そして、中山競馬場から東京競馬場に移り、前半のGI競馬の注目は、古馬の戦いである春の天皇賞、昨年の新馬戦から桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービーと成長馬が活躍するのも楽しみですね。6月にはファンの人気投票馬が参戦する宝塚記念で前半のGI戦線は終わり。7月からは夏競馬になります。

 5月には、久しぶりに東京ドームでプロ野球を見に行きました。東京ドームへは、サザンなどのロックバンドのライブを見に行くのですが、プロ野球を見に行くのは、久しぶりでした。観戦前には、東京ドームに併設されている野球博物館で長嶋、王等のレジェンドのバットやユニフォームやグッズを見ることができ昨年のWBC優勝トロフィーも見ることが出きました。
 かつての後楽園球場へは、小学生のころ都市対抗野球を親父に連れて行ってもらいよく観戦しました。大学生のころ巨人戦を観戦にいったら偶然に長嶋の引退試合を観戦することができました。この当時の巨人戦は、V9時代で、長嶋選手や王選手のホームランは、ナイター球場で白球が矢のような軌跡で外野席に入るのが美しかったです。今のドームでは見られないですね。今年は、巨人軍球団創設90周年で、記念番組としてCS日テレジータスで当時のTV放送を再放送していました。長嶋引退試合のTV放送を観戦するは、当時は、後楽園球場で生観戦していたので、TV中継での引退試合を見るのは、初めてでした。最近BSで放送されている「プロ野球レジェンド堂」では、昭和時代の往年のプロ野球のスター選手のほとんどが長嶋選手、王選手にあこがれてプロ野球入りした話を聞くとこの二人のレジェンドの偉大さがわかります。
 今年は、東京ドームで巨人軍球団創設90周年記念特別試合を5月3日に「長嶋茂雄DAY」、5月28日に「王貞治DAY」が開催されました。入場者全員に「背番号3」「背番号1」レプリカユニフォームが配布され、それを着ての応援になりました。最近は、小生は、巨人ファンではないのですが、にわか長嶋ファン、王ファンとして、娘と生ビールと「銀だこ」を食べながら観戦しました。スタンドでの生ビールの購入は、キャッシュレス決済のみの購入になっていました。試合は、巨人軍のホームラン攻勢でスタートし、5回には、「三番サード長嶋」のアナウンスとともに長嶋茂雄氏が球場に登場すると万雷の拍手で登場しました。人気の厚さを感じると思うと同時に、長嶋の活躍を知らない若いファンも多く拍手していました。昔に比べて女性ファンが多くなり、女性2人組のファンも多くみられました。特に、「王貞治DAY」のソフトバンク戦では、ソフトバンクにイケメンの選手が多いせいか、女性のファンも多かったです。
 観戦したのは2階の上の方の席でバックネット裏でした。娘とともに観戦でしたので、投手の球筋やランナーの動き、守備位置の動きがよくわかり、TV観戦ではわからない野球の醍醐味を娘も感じたと思います。

 ゴルフもよくTV観戦やネット観戦します。女子ゴルフは、5月30日~6月2日に女子メジャー第2戦「全米女子オープン」を笹生優花選手が2勝目、日本勢のメジャー複数回優勝は男女を通じて初となったそうです。 渋野日向子選手が単独2位に入りました。他にも日本人女子が複数上位に入りました。女子メジャー第3戦「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」では、山下美夢有選手が2位、渋野日向子選手、西郷真央選手が7位になりました。日本勢の活躍が目立ちます。欧米で開催される女子ゴルフですが、ネットライブ中継が毎週末4日間おこなわれ、少々、寝不足です。
 7月11日~14日には、オリンピックが開催されるフランス・レマン湖のそばで女子メジャー第4戦の「アムンディ・エビアン選手権」、パリ・オリンピック出場を逃がした古江彩佳選手が逆転で涙のメジャー初優勝。日本勢史上4人目の快挙を上げました。夜中のネット放送で劇的な優勝を見て感激しました。
 そして、男子ゴルフでは、8月4日、パリ・オリンピック男子ゴルフ(ル・ゴルフ・ナショナル)で、2021年には日本人男子初の4大メジャーの「マスターズ」制覇を達成した松山英樹選手が銅メダルを獲得しました。深夜から早朝にかけて中継が行われて、最終日、一時は、2位までなりましたが、日本のゴルフ男子では初めてのメダル獲得となりました。10月、日米女子ツアー共催・TOTOジャパンクラシックで竹田麗央選手が“プレーオフの死闘”制して米ツアー初優勝、 国内8勝目上げました。今年も日本女子や男子ゴルフの海外での活躍が華々しく、特に日本女子界は、次々に新しい選手が米国ツアーに参戦して来年以降に期待が膨らみます。


 今年の7月は、2021年の東京オリンピックに引き続き、パリ・オリンピック、パラリンピックが開催されました。開会式は、さすがフランス文化が満載のオンパレードでした。クーベルタン男爵が近代オリンピックは、スポーツだけでなく、文化・芸術のオリンピックを提唱したとか?まさに、フランス文化を少し堪能できたのではないでしょうか。
 開会式でのレディ・カガのフレンチ・カンカンや最後に闘病中と聞いていたセリーヌ・ディオンがエッフェル塔からの「愛の賛歌」熱唱したのは、感動的でした。ピアノ伴奏者の高価なスタインウェイ・ピアノがびしょ濡れになっているのが気がかりでしたが?また、創設165年の世界の名門で著名なギャルド吹奏楽団(ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団)も参加。橋ではファッションショーも行われていました。
 2020東京オリンピックは、コロナ禍なため無観客試合で開催されましたが、パリ・オリンピックは、観客が戻ってきてスポーツ観戦らしさが戻って来ました。マラソンでは、パリ市内をめぐる景色はレースとは別に格別な風景でした。
 パリ・オリンピックでは、フェンシングや柔道が大活躍。柔道の角田夏実選手とスポーツクライミングの安楽宙斗選手(現役高校生)は、わが母校(高校)の後輩だったのは、驚きでした。応援に熱が入りました。また、パラリンピックでの車椅子テニスの上地結衣選手のダブル金メダルの活躍や特に小田凱人選手の最後ゴールドメダルチャピオンシップポイントまで追い込まれてからの4ゲーム連続奪取による金メダル取得は圧巻でした。
 日本選手が金メダル等メダルを多く獲得できたのは、オリンピックを楽しもうとしている選手が増えたことの結果でしょうか。
 また、欧州の競技であるフェンシングは、日本人選手のコーチにウクライナ人やフランス人のコーチを招聘して、ヨーロッパ人の戦い方やコーチングが日本人選手にないセンスを導入して、メダルを取ることができたのでしょうか?
 また、柔道では、1964年東京オリンピックでヘーシンクが勝って以来、日本人の指導者がフランス柔道を発展させてきたようです。日本式の柔道とヨーロッパで発展しているJUDOのスタイルが浸透しているように思います。柔道競技が国際的になってきているのでしょうか。日本のお家芸と言われてきた柔道、レスリング、体操がかろうじてメダルを多く取れましたが、パリ・オリンピックでは変化してきているように感じました。その中で、新しい競技であるスケートボード、スポーツクライミング等の活躍も脚光を浴びました。また、馬術やセーリングでメダルが取れたのは、うれしいかぎりです。卓球、女子やり投げ、水泳、バトミントン、ゴルフ等期待通りの活躍をしてメダルを獲得してくれたのは、これもうれしい限りであり、次回のロサンゼルス・オリンピックが期待されます。

 4月よりMLBのドジャース戦は、毎朝午前中の試合が多く、大谷選手がホームランを打つとお昼のニュースで大谷選手のホームランがニュースで報道されます。他のニュースより、あるいは、他のスポーツニュースより先に報道されます。多くの人々の関心が高いことがわかります。特に、6月以降、ホームランの量産が続くと関心が高まってきました。9月に入るとMLBのシーズン最終期間中に9月19日のマイアミ・マーリンズ戦で、ドジャース・大谷翔平選手は今季前人未到の「50本塁打-50盗塁」を達成しました。その後、54本塁打、59盗塁はともに自己最多を更新しました。9月19日の試合では、50盗塁が達成され、1試合でホームランを3本打ちました。まったく驚きです。まさに、スーパースターですね。ドジャースのメンバーからも尊敬されているのがTV中継でもよくわかります。
 ポストシーズンでは、ナ・リーグ地区シリーズで、ダルビッシュ有投手率いるパドレスと対戦し激戦の結果3勝2敗、地区優勝を果たしました。ナ・リーグ優勝シリーズでは、千賀投手率いるメッツと対戦し激戦の結果4勝2敗、ナ・リーグ優勝をしました。ア・リーグのホームラン王のジャッジ選手率いるヤンキースと激戦の結果4勝1敗で、ワールドシリーズで勝ち進み優勝、世界一になりました。ワールドシリーズの第3戦で大谷選手が二塁盗塁を試みた時に、肩を脱臼負傷したのが心配ですね。スポーツニュースでは、リハビリで2025年のスプリングシーズンには間に合うと言っていますが、活躍を期待しています。

 9月からフィギュアスケートのグランプリシリーズ2024では、アメリカ、カナダ、フランス、日本(NHK杯)、フィンランドの各大会で開催され、女子では、坂本花織選手の2大会の優勝を始めて、樋口新葉選手、吉田陽菜選手の優勝、男子では、鍵山優真選手の2大会優勝などロシアの選手が参加していないとはいえ、日本人選手が1位~3位まで独占等の活躍が目立ちます。中国大会後、12月になるとフィギュアスケート・グランプリファイナルがフランスで始まります。日本人の活躍が楽しみですね。フィギュアスケートと音楽は、マッチしている時もあれば、曲が有名すぎて音楽とフィギュアスケートが遊離している時もあり、中々感動するシーンが少ないように思います。優勝する選手は、それなりにまとまっているのですが、凄いと思えるフィギュアスケート演技は少なく、音楽を聴いてしまっている小生には、凄いと思えるフィギュアスケートの演技が少ないです。やはり、一番感動したのは、荒川静香選手が2006年トリノ・オリンピックで金メダルを取った演技でした。プッチーニのオペラ「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ。」の名曲と演技がマッチしていて、圧巻の「イナバウワー」をはじめ、美しい演技で感動しました。これを超える演技と音楽は、中々見られないような気がします。男子などは、4回転が飛べるかに注目が集まり、フィギュアスケートの芸術的なシーンでの感動が薄れているように思います。とはいえ、日本人の坂本花織選手の集中した演技は、やはり、他の選手より優れているように感じます。次の冬季オリンピックでの活躍が期待されます。

 11月に入ると大相撲九州場所が開催されています。横綱不在の中、久しぶりに大関陣が活躍して、千秋楽では、大関対決で盛り上がりました。正月場所では、両大関の綱とりが期待されます。場所中に、NHKの相撲解説者で人気のあった北の富士さんが亡くなりました。北の富士さんの明快でユーモアのある相撲解説は、大相撲中継を面白くしてくれました。復帰を待ち望んでいたのですが、かなわぬ夢となりました。御冥福をお祈りします。

 秋のGI競馬は、高配当が出ているようですが、2024年ジャパンカップでは、ドウデュースが優勝し、ファン投票による年末の有馬記念でのラストレースが楽しみです。他にも活躍する名馬出てくるかも・・・?
 世界野球プレミア12も開催されており、オープンラウンドでは、日本が5連勝。決勝ラウンドへ進出を決めましたが、残念ながら準優勝でした。昨年のWBCのメンバーより若いメンバーが活躍しています。
 スポーツ観戦しているとあっという間に1年たってしまいますね。来年のスポーツ界も大変楽しみですね。

 最後に、年末になると音楽特別番組が放送されますが、若いグループが出演していますが、ほとんど耳にした音楽はなく、ネット配信の影響かTV、ラジオから最近のヒット曲が聞こえてくる風情は、平成、令和の時代になってからは少なくなりました。
 年末のレコード大賞やNHK紅白歌合戦で初めて新しい音楽を知る時代になり、昔の時代のように、この時代、○○年は、この曲がはやったよね。という国民的な風情がなくなったように思います。最近のこの手の音楽番組は、良く特番で時代別や年代別ヒット曲が回想のように放送されています。また、何年か前に子供たちにもはやった「アナ雪」以降、ビックヒット曲がないのかなという気もしますが、昨年末には、小生でもあのちゃんの曲は、聞いたことがあるという感想でした。多種多彩の趣味の時代になり、スマホなどで個人々が音楽メディアを持つ時代になったことも影響しているのでしょうか?音楽の楽しみ方が時代とともに変わってきました。ヒット曲やヒットアーティストは、聞き手がSNS等のメディアに探しに行かないと巡り合えない時代になったことが、寂しいですね。年末の風物詩であった音楽シーンがないことは、ちょっと寂しい気がいたします。数回聞くだけで、音楽が耳に離れなくなる様な名曲が減っていることもあるのでしょうか?名作曲家や名演奏家の活躍があった時代が懐かしいです。ベストテン番組や国民的音楽番組の復活を望みます。

一般社団法人日本楽譜出版協会